【TiltBrush】マンガ家、イラストレーター、CGクリエイターがVR空間で女子大生を描くとどうなる!?
最近カロリーの摂取量が増えて増えて仕方ない、シシララTVのタダツグです。おいしいおにぎり、サンドイッチ、ラーメンなど、シシララTVのオフィスそばにはさまざまな誘惑が多くて困りもの。テキストを書きながらコンビニで買ってきたスイーツを食べちゃいますよ、僕ぁ。
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というわけでこの記事では、シシララTVが毎週月曜日に配信している生放送「つくった人がゲーム実況」のリプレイ企画をお届け。今回は、話題の「VR」お絵描きツール『TiltBrush』を使って、プロクリエイターたちにさまざまなイラストを描いてもらったあの夜を振り返ります!

そもそも『TiltBrush』とはなんなのか? 一言でいうと「VR空間をキャンバスに、立体的なお絵描きを楽しめる」というイラストツール……まさに新感覚のクリエイティブツールなわけです。
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Googleが開発したこの魅惑のツールを。いかにおもしろおかしくみなさんにお見せすればいいのか……。悩む我々にゲームDJが提案した企画がこれでした。
「プロクリエイターによる業界の枠を超えたVRお絵描き対決」
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上記のスクショにあるように、以前シシララTVの別番組で行った「お笑いマヌガ道場」のVR版ってことですね。これまではスケッチブックを用いて展開してきたこのイラスト対決を、今度は仮想空間でやってしまおうという試みなのです。自分たちで言うのもアレですが、これは斬新な試みっ!

ちなみに「ザ・ワールド・イズ・マインZ」での「プロクリエイターお絵描き対決」が気になる方はコチラでご覧くださいませ。

ということでこの回にお越しいただいたのは、CGクリエイターの笹原和也さん、アートディレクター/イラストレーターの高木正文さん、マンガ家の武村勇治さん、CGIアーティストの由水桂さんという豪華プロクリエイターの面々。

シシララTVをよくご覧になられているファンの方にはおなじみのメンバーかもしれませんが、何気にみなさんCG業界やイラスト業界、ゲーム業界にコミック業界と、さまざまな分野でご活躍中の精鋭メンバーなわけですよ。おそれおおい!
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とはいえ、みなさんがVRでお絵描きをされるというのは今回がはじめて! いつもは平面に対してイラストを描かれている方々が、いかにして立体でイラストを描くのか……そこに焦点が当たったわけです。イラストのスキルはもちろん、空間認識や演出力が試される、と。
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視聴者のみなさんが出してくれたお題候補からゲームDJがセレクトしたテーマは、まさかの「ゴジラ」。「ゴッズィーラ」でありました。ちょうどこの時期、我々の中で『シン・ゴジラ』が大ブレイクしていたこともあり、これは自分としては納得のチョイスです。

ということで、最初の挑戦者として手を挙げたのは誰よりも早く挙手することを信条としているスピードスターの笹原さん。ある意味セオリー通りなわけですが、今回は「VRお絵描き」ということで、ちょっといつもと趣向が違うのでは……。ここは正直、先攻が不利だと思うのですが、そんなの無視して手を挙げてくれるとはさすがは笹原さん、漢だぜぇっ!
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笹原「あーっ、しまった! 後からの方が有利でしたね、気づかなかった……」

って、天然だったんかーーーーいっ!!(苦笑)

案の定、最初だけあって操作がおぼつかない笹原さん。5分間という制限時間のうち、なんと3分をかけて描いたイラストを消去するなど、手探りぶりを存分に見せてくれました(笑)。「弘法筆を選ばず」とはいうものの、プロのクリエイターだって、はじめての最先端ツールを使うとこうなることもあるってことですよね……。

とはいえ、そこはスピードスターの異名を持つ笹原さんのこと。後半は怒涛の追い上げで最後まで仕上げてくれましたよ。さすがっ!
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続いて武村さん、由水さん、高木さんが順番に挑戦していくことに。最初は笹原さん同様、操作に慣れずに戸惑っていたようですが、少しずつ独自のアレンジを盛り込んで、独自性を見せつけてくれる形になりました。
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▲ここらへんの順応性の高さが、クリエイターに求められる資質なのかもしれません。
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上記は武村さんのイラスト。普段はデジタルをいっさい使わないという武村さんでしたが、そんなハンデもなんのその。立体的な演出が施せるVRでのイラストに魅せられ、「これはおもしろい~~~」を連呼されていました。やはり、ゴジラといえば口から炎を吐いていなければ!
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武村さんのゴジラを見ての、由水さんのイラスト。これまた、炎に絶妙なエフェクトが施されていて目が引き付けられます。武村さんからの「マネだよね!」とのツッコミに、すかさず「表現というものはパクりパクられるものですから」と返す、その冷静さがかっこいい(笑)。由水さんも本当にこの『TileBrush』がお気に召したご様子で、とにかく楽しんで描いていることがものすごく伝わってきました。
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それを見た高木さんが描いたのがこちら。「炎を吐く」というギミックはやはりゴジラの代名詞ということで、高木さんも導入していますが、武村さんや由水さんとはまた違ったアレンジを施しているのがよくわかります。ただ、イラストのクオリティはものすごく高かったのですが、肝心の写真のアングルが……。これでは、ちょっと全体がわかりづらいですね(苦笑)。

最終的に、出来上がったイラストを見直しながら、視聴者の人にどのゴジラが気に入ったかをニコ生のアンケートでおうかがいしてみると、見事得票率1位に輝いたのは武村さん。やはり、ゴジラの代名詞である炎を真っ先に取り入れたところが評価につながった模様です。
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続いてのお題は、この日偶然シシララTVのスタジオにお手伝いに来てくれていた18歳の女子大生・ミレちゃんのクロッキー! ある意味、本日のメインディッシュ的なお題といえるでしょう。
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しかしミレちゃん、なんの打ち合わせもなしに現場で出演を依頼されて、その場で即決できるその気概は素直にすごいなぁと思いました。これがデジタル世代の平成生まれってヤツなのか……生放送に躊躇しないとかたいしたものだなぁ、と。これは逸材な可能性。

ということで、先陣をきったのはまたも笹原さん……だったのですが、ここでまさかの問題が勃発! 書き手がVRゴーグルをつけてしまうと、ミレちゃんが見えない……(そりゃそーだw)。急きょ、ゲームDJが「途中で1度だけゴーグルを外してミレちゃんを記憶してOK」というルールを設定するも、結果的にはやはり、後攻が有利である状況になっちゃいましたね笹原さん……(合掌)。
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とはいえ、短い時間でミレちゃんの特徴をつかみ、しっかりとクロッキーに成功。由水さんが思わず「さすがは美大卒というか、ちゃんと見てますね……」と認めるほどのクオリティに仕上げてくれました。

続いて挑戦したのは由水さん。美女のイラストには定評がある由水さんだけに、しっかりと顔の造形にこだわる形に。
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途中、笹原さんから「顔にばっか時間をかけて……そんなんじゃ全身をクロッキーできなくない!?」とのアドバイス(というかヤジ?)もありましたが、しっかりと全身を描き上げてフィニッシュ。さすがです!
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続いて高木さん、武村さんもミレちゃんのクロッキーに挑戦。高木さんは、頬をピンク色に染めて女性らしさを表現するなど、さすがの演出力を発揮。なんか後光が射してるし、これはマジで「ありがたやぁ~」ってイラストです。女神かっ! 
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ただ、相変わらずのアングルなんですけども……(苦笑)。
最後の武村さんは、ご自身のキャラというか作風をしっかりと守る方向に。
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ミレちゃんのビジュアルをしっかり脳裏にし、クロッキーに挑みます。
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な、なんか強そう!(笑) 全身からたゆたうオーラの表現など、『TiltBrush』ならではの演出を盛り込んでくるあたり、さすがは現役のマンガ家さんですよね。
ってなわけで、今回もニコ生でアンケートを取ってみると……今度は高木さんが得票率1位に。アングルのマズさをものともせずに獲得した1位に思わずガッツポーズ。
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これ、ミレちゃん自身が1番のお気に入りに高木さんのイラストをあげたのも大きかったかもしれませんね。

ちなみに、このときなぜかアンケートの投票率がすべて「0%」になるという謎のバグが発生し、視聴者のみなさんの手を煩わせることになったのですが、あの現象はいったいなんだったのだろうか。DJいわく「タダツグの呪いやろ」って言われたけど、そんなスキル、僕にあるの!? 有効活用したい……。
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ラストはみんなで合作を描いたりと、最後までやんややんやと盛り上がった夜でした! いや~、VRによってこれまでになかった表現方法がいっぱいでてきますね。この「TiletBrush」を用いたコンクールなんかを開催できると、面白いかもしれませんね。今度DJに提案してみようかなぁ……。
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テキスト:タダツグ(Tadatsugu) シシララTV編集部、電撃編集部などで活動中のゲームライター/編集。生放送にも出演中。いつまでも少年の心を忘れないピーターパン症候群を自認するケツ合わせ系テキスト書き。好きなゲーム:『ニーア』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』シリーズ、『ペルソナ』シリーズ、『パズル&ドラゴン』など多数。

ツイッターアカウント→タダツグ@TDB_Matsu
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