【VR恐怖ゲーム】美女が大絶叫!! VRホラーゲーム特集で見えてきた「VR実況」の課題と展望
シシララTVのタダツグです。この週末はしこしこと原稿を進める予定が……スキを見つけては『ブレイジングオデッセイ』をプレイしてしまってました(苦笑)。この『ブレオデ』、ゲームDJが関わっているとかまったく関係なく、イチゲーマーとしておもしろい。とにかく、やれることがめちゃくちゃ多いのが気に入っています。しばらくハマってしまいそうや……。

さて、この記事ではシシララTVが毎週月曜日に配信している生放送「つくった人がゲーム実況」のリプレイ企画をお届け。今回は、3人の美女に「VR」で恐怖ゲームをプレイしてもらった、あの夜を振り返ろうと思います。

こちらの放送の配信日は、8月15日というお盆まっただなかということもあり、ゲームDJとVRナビゲーター・ニノこと二宮さんがチョイスしたのは鬼畜系VRゲームの代表格『DON’T LET GO』と、本格サイコホラーVRゲーム『A Chair in a Room』の2本。どちらも独特のゲーム性が話題になっている、いわゆる洋モノ恐怖ゲームですね。
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この日はゲームDJが名古屋に帰省&まさかのお盆に打ち合わせという2つのイベントをねじ込んでいたこともあり、スタジオ入りが遅れるということで、久しぶりのDJ抜きでスタートすることに。
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どうです、この見慣れない絵ヅラは。なんか落ち着かない(笑)。それはいいとして、そろそろ僕1人でも色々回していけるようにならねばならないとも思いつつ、ままなりませんでしたねぇこの回も。やっぱり、この月9の「つくった人がゲーム実況」はちょっと別格というか、色々と緊張感があったんだよなぁ……。

それもそのはず、この日はゲストがまたキレイどころばっかりだったわけで、これはコミュ障気味な僕には荷が重かった。見てるぶんにはにこにこなんですが、そこに積極的に絡んでいくとなるとやはり緊張しますよね。

ってなわけで、この日、「VRホラーゲーム」でゲーム実況ならぬ「ゲーム絶叫」しまくることになったのは、女優/タレントの楠世蓮さん、ゲーマータレントの梨蘭さん、シシララファミリーの玲々美さん。いずれもゲームDJが「せっかく恐怖ゲームを遊ぶんなら、女の子たちがどんなリアクションをするのか見てみよう」という、好奇心からの発案でお呼びすることになりました(笑)。

最初はゲームDJの到着を待つという意味も兼ねて、以前の配信でもプレイしたことがある『The Brookhaven Experiment』をプレイ。これはいわゆる「ゾンビシューティング」ということで、迫りくるゾンビを手に持った銃とナイフで迎撃していくというゲーム性になっております。
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ゾンビというと「動きが遅い」、「腐っているから銃ならすぐに撃ち抜ける」といったイメージがあるかもしれませんが、なかなかどうして、このゲームのゾンビたちは一筋縄ではいきません。
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コイツら、意外とタフ。冷静にヘッドショットをキメないことには、何発も銃弾を撃ち込まなければ倒せません。

でもって、それなりに俊敏。1体のゾンビにかまけていると、すーぐほかのゾンビに近づかれてしまったDEAD ENDに。ええ、僕も以前プレイさせてもらったのですが、ぶっちゃけ即死でしたよ……。

こちらのゲーム、まずは梨蘭さんが初挑戦! 意外にも男らしい(?)ところを見せてくれたというか、ものすごいアグレッシブにゾンビを撃ちまくってくれたのですが……ここで恒例のアレが。そう、リロードの仕方を完璧にはマスターしていなかったらしく、弾丸の補給に手間取る事態に(苦笑)。梨蘭さん、左手に持ったナイフを振り回して抵抗するものの、あえなくゲームオーバーに。いや、これまでプレイしてきたみなさんの中で1番頼もしかったんだけども……ざんねん。
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続いては玲々美さんも遊んでみることに。プレイの説明中にゲームDJもスタジオに到着し、いよいよ準備はバッチリって感じ! じつはDJ、ニコ生のコメントで番組を盛り上げてくれていたようなのですが、いっぱいいっぱいの僕は痛恨のスルーをかましてしまい……ほんとままなりませんなぁ。DJゴメンなさい……。

さて、玲々美どん。世蓮さんいわく「遊ぶ前から顔が怖がっていた」とのことでしたが……その言葉通り、ビビっちゃって腰が引けまくり(苦笑)。暗がりの草むらからゾンビが迫ってくるというシチュエーションからしてすでにビビりまくっていたらしく、ぶっちゃけ迎撃どころではありませんでしたね……。
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マジで腰が引けてるぞ……。

ちなみに、VR特集第1回の放送時に引き続き僕も再度「実況プレイ」に挑戦したものの、早口でまくしたてる&悲鳴をあげることに終始してしまい、あっさりとやられてしまうなど、ぶっちゃけ見られたもんじゃあない……(絶句)。

DJからは「パニクったときに「DJ助けて!」を連呼するのやめーや(苦笑)」という、まさかのダメ出しを食らう始末になってしまいました。うう、我ながら情けねえッス……。
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続いてプレイしたのは『DON’T LET GO』。こちらは精神に訴えてくる系のゲームでして、プレイヤーはただキーボードの指定されたボタンを押しっぱなしにしているだけという不思議なシステムになっています。まさに「動いてはいけない」というか……。
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普通に考えれば、ただキーボードから指を離さないなんて簡単だと思うんですよ。ただ、このゲームはさまざまな視覚的演出、そして聴覚演出でプレイヤーを動揺させてくるんです。

最初に挑戦したのは世蓮さん。オフィスにあるPCの前に座って、キーボードに指を置きます。はたして何が起こるんだろうと思っていたら……ん? む、虫!? しかも超大量!? これはうぜええええええええええ! 
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思わず手で払いたくなるわけですが、そこはさすがの世蓮さん、ここはなんとか耐えることに成功。

なるほどなぁ。いったいどんなゲームなんだろうと思っていましたが、こういったサプライズが次々と押し寄せてきて、パニックになったプレイヤーは図らずも指を離してしまうって寸法か!

スタジオにいるメンバーも、視聴者のみなさんも一発でゲーム性を理解したわけですが、ここからは恐怖というか、マジでパニック演出の目白押し。

いきなり頭上からナイフが落ちてきたり!
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でっかいクモが手に上ってきたり!
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はては恐竜がオフィスに飛び込んで来たり!!
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見てるぶんにはその突拍子のなさに笑ってしまうわけですが、プレイしている世蓮さん的にはなかなか心にくるものがあったとのこと。それでも、どうにかステージ1はクリアしてくれました。

続いては梨蘭さんがステージ2をプレイ! こちらは荒野の真ん中に置かれたテーブルの上にPCがある設定で、キーボードに指を置くと……。

これまたたくさんのイベントが発生! サソリがはい寄ってきたり、いきなり鳥が飛んで来たり……。
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先ほどゾンビとは果敢に戦って見せてくれた梨蘭さんですが、なんと虫が苦手ということで、今回は早々にリタイア(苦笑)。まさか、こんな形で恐怖心を刺激されることになるとは思っていなかったらしく、めっちゃ汗をかいていました……。
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せっかくなので僕も遊ばせてもらいましたが、たしかにこれは精神的にやばい! 蛇がにゅるりと腕を伝ってのぼってくる描写があるのですが、その映像と効果音が生々しくて、本当に腕に蛇がまとわりついているような錯覚に襲われるほど。正直、ここでも情けない声が出ちゃったもんね……。
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その後も、荒野にいきなりUFOがやってきたりと、「これでもかっ!」ってサプライズのオンパレード。ただ怖がらせたりするわけではなく、こんなとんでもない(ある意味笑える)イベントをためらいもなくぶっこんでくるあたり、海外のクリエイターならではのユーモアを感じました。
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次に遊んだのは、先ほど本格サイコホラーVRゲームと紹介した『A Chair in a Room』。プレイヤーはある事件によって記憶を失っており、精神病棟に隔離された状態からゲームがスタートします。ここで、ドクターに観察されながらさまざまな実験を繰り返しつつ、自分の失った記憶に迫っていきます。

つまるところ、ゾンビや化け物が襲ってくるわけでもなければ、敵に対して銃を撃って迎撃するわけでもありません。ただただ、その静謐で病的な雰囲気がひたすら怖い……そんな、ある意味「日本的な怖がらせ方」で攻めてくるタイトルです。
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このゲーム、最初に挑戦したのは玲々美さん。「ゾンビと戦うよりは……」って感じで意気揚々とプレイをスタートしたはいいものの……すぐに、本ッ当にすぐに、先に進めなくなってしまうという異例の事態に……。い、いったいどうした!? これには僕もDJも、(おそらく)視聴者のみなさんもちょっとビックリ。

でも、席に戻ってきた玲々美さんを見て愕然。めっちゃ冷や汗かいてる……。玲々美さんいわく、あの現実から隔離された閉鎖空間に放り込まれたことで、ものすごく精神的なプレッシャーを感じてしまい、何がなんだかわからなくなってしまったとのこと。うひぃ、想像するだけで怖そう! でも、画面を見ただけではわからなかった……。
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それだけ玲々美さんの感受性が豊かってことなんでしょうけど、これはやはり、VRのギアとヘッドフォンをつけて、視覚と聴覚を完全にゲームに支配されたからこそ感じた恐怖なんでしょうね……。VRの力、おそろしす!

これはさまざまなクリエイターさんがおっしゃっていることなんですけど、この日あらためて感じたのは、VRのゲームに限っては、感情を刺激しすぎるのは本当に危険なのかもしれないってこと。

それが歓喜にせよ、悲哀にせよ、恐怖にせよ、感情を大きく刺激されることで「目の前の出来事が事実である」と脳が誤認し、発作などが起こることも懸念されているようですが、この日の玲々美さんの姿を見たら、それもあながち大げさではなさそうです。
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それはさておき、これ以上玲々美さんに負担を強いるのはしのびないってことで、プレイヤーは世蓮さんにバトンタッチ。世蓮さんもやっぱりゲームの雰囲気にビビりながらも、スタジオのメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、ゲームの世界にどっぷりとハマり過ぎないように努めることで恐怖をやわらげることに成功。結果、いくつかの実験をクリアすることができました。すばらしい!
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ちなみにこのゲーム、次の行動の指示からゲーム内のヒントまですべて英語で表現されていますので、ストーリーを理解するにはある程度の英語能力が求められそう。
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とはいえ、「完全にちんぷんかんぷん」なわけではなく、中学~高校で習ったような単語を覚えていれば、ある程度の内容は把握できそうな印象でした。興味がある方はぜひ遊んでみてもらいたいです。
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それにしてもこの日のVR実況は、色々考えさせられる配信でした。やはり最先端の技術の粋だけあって、VRギアを装着しているプレイヤーにとって目の前にある映像は紛れもなく「(仮想)現実」。……なのですが、それを動画として配信し、視聴者のみなさんに(仮想)現実として認識してもらえるほどにわかりやすくお届けするというのは、思っていた以上に難しい。

だって、スタジオにいる我々ですら、玲々美さんがあそこまで恐怖を感じてしまうほどの「何か」をくみ取ることはできませんでしたからね。

シシララTVとしては、ブルーバック機能を使ってプレイヤーの見ている映像を合成して映し出すという、本邦初(?)ともいえる演出を取り入れてみてはいるのですが、それをもってしても、プレイヤーが見て、感じている映像とは隔たりがありそうだと感じました。見ていてちょっと3D酔いをしやすいところも、なんとかしたい部分……。このへんの悩みはまさに、最先端放送ならではのだいご味ともいえそうですが(苦笑)。
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我々としても、今回の配信は実験的というか、まだまだ発展途上でした。現在、みなさんにより「VRをリアルに感じてもらえる」見せ方を考案中です(DJやウマオくんが水面下でプロジェクトを進めています)。残念ながら今回は間に合いませんでしたが、いつかみなさんに今までとはひと味違った演出でVR実況を公開しようと考えていますので、みなさんどうぞお楽しみに。僕も個人的に、その日をとても待ち遠しく思っています!
テキスト:タダツグ(Tadatsugu) シシララTV編集部、電撃編集部などで活動中のゲームライター/編集。生放送にも出演中。いつまでも少年の心を忘れないピーターパン症候群を自認するケツ合わせ系テキスト書き。好きなゲーム:『ニーア』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』シリーズ、『ペルソナ』シリーズ、『パズル&ドラゴン』など多数。

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