培ってきた努力が「勝つための自信」に繋がる──『デュエル エクス マキナ』シシララ杯チャンピオンに訊く勝利の秘訣
ユーザー同士のアツいバトルが人気を呼んでいるDeNAのバトルフィールドTCG『デュエル エクス マキナ(DUELS X MACHINA)(以下、デュエル エクス マキナ)』。先日は、その猛者たちにとって“ひとつの頂点”となるリアルでの大会「シシララ杯」も開催され、数々の名勝負が繰り広げられた。
DXM シシララTV杯 本選

ここでは、数々の激戦を見事に制し、初代「シシララ杯」王者の座に君臨したThetaさんを直撃! 大会を終えてみての感想や、Thetaさんが考える本作の魅力、そしてこれから始めるビギナーに向けてのアドバイスなどを、存分に語っていただいた。
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お話ししてくれた人:Thetaさん(写真右)
『デュエル エクス マキナ』の「シシララ杯」初代王者。東京予選を1位で通過し、本選でも見事な戦略で優勝を果たした。「トリニティデッキ」を愛用することで有名。


■「シシララ杯」でチャンピオンになってみての感想

──「シシララ杯」優勝おめでとうございました! 今のお気持ちを教えてください。

Thetaさん(以下、Theta):ありがとうございます。前回の定期杯に出場できず、また次回の定期杯にも出場できそうもないという状況だったので、この大会で勝利できてとてもうれしいです。

──大会に参加するにあたって、優勝の自信というか手ごたえはあったのでしょうか?

Theta:「トリニティデッキを使う」というのが自分のポリシーで、これは配信などでもよく口にしているんですけど。自信や手ごたえというよりは、「(トリニティへのカウンターになる)イズモデッキだらけだったらどうしよう」という不安のほうが大きかったですね。

──なるほど。東京予選の1位通過者であるThetaさんへの対抗策として、イズモデッキが採用されるというのはよくわかるお話しです。

Theta:ええ。でも、そこらへんの駆け引きも含めての大会なので。使い慣れていて愛着も深いトリニティデッキにはこだわりましたし、その判断に間違いはなかったと思います。

──実際のところ、初戦ではそのイズモデッキを使用した、らそさんに電光石火の展開で敗北を喫しました。
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Theta:あの展開には、正直心が折れかけました(苦笑)。やはり初戦は大事にいきたかったので、そこで黒星を喫したときは「ここからどうすればいいんだ……」と不安になりましたね。

──とはいえ、そのプレッシャーを跳ね返しての逆転劇を演じたわけですよね?

Theta:はい。あれは、2戦目もそのままトリニティを使用して勝てたことが大きかったです。やはり、自分の軸はトリニティデッキにこそあるので、それで勝利したことで自信を取り戻すこともできた気がします。

──なるほど。では、あの2戦目は大きなターニングポイントだったわけですね。Thetaさんのトリニティに対する深い愛着を感じます。

Theta:「1戦目に必ずトリニティを使う」と心に決めていました。

──エキシビションマッチで梨蘭さんと対戦したときもトリニティを使ったのは、それだけ全力であったということなんですね。

Theta:もちろんガチ勝負でした。エキシビションということでしたが、ここまで来たらもう勝ってしまおうと(笑)。
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──大会出場の猛者たちとの戦いも非常に印象的でしたが、梨蘭さんや田中Pとのエキシビションでも徹底して勝利を求める姿には、さすがチャンピオンだと感心しました。

Theta:正直なところ、お2人ともとても個性的なデッキを組んでおられましたので、気が抜けない戦いでした。こういったデッキと戦えるのも大会のだいご味だと感じましたね。

──では、ここであらためて、初戦で戦ったらそさんと決勝で戦ったyukiさんとの戦いを振り返ってもらえますか?

Theta:らそさんはイズモとオリンポスという足の速いアグロデッキだったので、とても大会向きな構成だと感じました。アグロデッキはやるべきことが明確なぶん、コントロールデッキに比べて疲れづらいわけで、長時間の戦いや連戦になることも考えてこのデッキを選んでいるとするなら、これはかなりの強者だぞ、と。よく研究されているというか、もしかするとこういった大会に慣れているのかな? って印象でした。

──なるほど。では、yukiさんとの戦いはいかがでしたか?

Theta:頭脳的というか、こちらのデッキに対してきちんとメタデッキ……いわゆる対策を考えたデッキを構築されていた印象ですね。決勝戦の1戦目で、こちらのトリニティに対してイズモをぶつけてこられたときは、正直「負けてもおかしくない」とさえ思っていたのですが、あそこをうまく突破できたことで勢いに乗れた気はします。最後まで緊張感がありました。

──やはりこの手のTCGは、メンタル的な部分も大切だったりするのでしょうか?

Theta:もちろんです。実際のところ、戦うのは人間同士なわけですから。ただ、勝利のために強いメンタルが必要であるとして、そのメンタルを培うのはやはりデッキの構築であったり、これまでに積み上げてきた戦略であったりすると思います。それらが根底にあるからこそ、自分に自信を持てるようになるわけですから。

──そこまでに積み上げてきたものがあるからこそ、自信に繋がるわけですね。
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■Thetaが考える『デュエル エクス マキナ』の魅力、そしてビギナーに向けてのアドバイスとは……

──Thetaさんにとって『デュエル エクス マキナ』の魅力はどこにあるのでしょうか?

Theta:戦場にマス目とラインの概念があって、それらを戦略に組み込むことで相手の攻撃を防御できることですね。ほかのTCGと比較して、この「相手のユニットがいる前のマスにユニットを置くことで、プレイヤーへの攻撃を防御できる」という概念は、本作ならではのものです。これがほかにはない駆け引きを生んでくれるので、とても面白いゲームシステムだと思っています。地形を変化させるといった概念など、ユニットをボードに出す楽しさが秀逸なので、今後もこの楽しさを強調する形でゲームを展開していってもらえると、個人的にうれしいですね。

──では、大会やこのインタビューをご覧になって『デュエル エクス マキナ』に興味を持った人に向けて、今から始めるにあたってのアドバイスをもらえますか?

Theta:現在のゲーム環境的に、最初は戦略が明確なオリンポスデッキを使っていくのがセオリーだと思います。その際、「オリンポスを使っているとここが強い」と感じた部分や、逆に「ここを突かれると嫌だ」と感じた部分をしっかり覚えておくことが重要かな、と。

──なるほど! 別のデッキに移行した際は、自分がやられて嫌だったことをできるようになれば、それが相手にとってのプレッシャーになるってことですね?

Theta:そういうことです。すべての対戦の経験が、そのままプレイヤーの資産になってきますので、いろいろ考えながら遊んでいくと、それだけ上達が早くなります。最初はカードが集まらないのでなかなか思ったように勝てないかもしれませんが、そこで諦めずに、頭を使いながら戦っていけばきっと強くなれると思いますよ。

──とても力強いお言葉。ステキなアドバイスをありがとうございます。そして本日の優勝、本当におめでとうございました。今後の活躍にも期待しています!

Theta:ありがとうございます! がんばります!!
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テキスト:タダツグ(Tadatsugu) シシララTV編集部、電撃編集部などで活動中のゲームライター/編集。生放送にも出演中。いつまでも少年の心を忘れないピーターパン症候群を自認するケツ合わせ系テキスト書き。好きなゲーム:『ニーア』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』シリーズ、『ペルソナ』シリーズ、『パズル&ドラゴン』など多数。

ツイッターアカウント→タダツグ@TDB_Matsu
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