安藤:元々なかなか書けないジャンルでもありますしね。細江さんの場合、プロジェクトにどれくらいのところからサウンドに関わられることが多いですか?
細江:一番多いパターンはゲームがかなり出来上がった状態で、プロジェクトが終わりかけてるようなところで投入されるパターンでしょうか。すでに締め切りが決まっていて、時間が足りずに悩むことはよくあります。
逆に、まだハードウェアも出来てないけど先に曲を書いてほしいというケースもありまして、こちらは出来上がった曲ありきでハードを作るって言ってもらえるんですよ。ただ、この場合は逆に材料がなさすぎるので、さてどうしましょうと悩むことになりますけど(笑)。まぁ、だいたいはもっと早く言ってくれればなあ……というケースが多いですね。
安藤:私自身も早いに越したことはないので、早くお伝えするようにプロデューサーとして心がけようと思います(笑)。細江さんの曲はキャリアを通してハードや音源が変わっても、リズムパートの作り方とか音のヌケ方が素晴らしいなって思っていたんですが、ミリセック単位でエフェクトかけたりするこだわりなどが原点なんだなって、今日お話を聞いたことで気付けました。
とくにMIDIではミリセック単位でエフェクトかけられないっていう話は、本当に面白かったです。だからいまだにMODなんですね。その辺りはもうロストテクノロジーに近いのかと思っていました。あれじゃないとできないことっていうのが今でもあるんですね。ちなみに今、最新のお仕事というとどんなプロジェクトに参加されてるんでしょうか。
細江:じつは今、けっこう長いプロジェクトに入っているんですが、まだリリースされてないので詳細が言えないんですよね(笑)。しかも、担当しているのが作曲ではなくてミックスなんです。
安藤:時期が来て、詳細をお聞きするのが楽しみですね。
細江:CDのリリースで言うと、サウンドに関わった作品のサントラが近々発売されると思います。こちらもまだ解禁前なので言えなくて申し訳ないんですけど……。
安藤:まだまだ精力的に活動されている証ですね。今日はお話出来てとても楽しかったです。ありがとうございました!
テキスト:風のイオナ(FLOOR25) ゲームと音楽と旅と自転車が好きな東京在住フリーライター&エディター。最近は地下アイドルグループDORCAのプロデューサー業もやってます。
ツイッターアカウント→風のイオナ@ハイパーいおなぴ@ionadisco