プレイヤー同士のコミュニケーションが強さを磨く力になる──『デュエル エクス マキナ』第2回シシララTV杯王者・せんてゃインタビュー
DeNAが運営する人気バトルフィールドTCG『デュエル エクス マキナ(DUELS X MACHINA)(以下、デュエル エクス マキナ)』。去る11月25日には、そのプレイヤーたちにとって“ひとつの頂点”となるリアル大会「第2回 シシララTV杯」も開催され、前回に勝るとも劣らぬ名勝負が繰り広げられた。
ここでは、激戦を見事に制して2代目シシララTV杯の王者の座に君臨したせんてゃさんを直撃! 戦いを制してみての感想や、せんてゃさんが考える本作の魅力、そしてこれから始めるビギナーに向けてのメッセージなどを語っていただいた。
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お話ししてくれた人:せんてゃさん(写真左)
『デュエル エクス マキナ』の「シシララTV杯」の2代目王者。オンライン予選を突破し、そのままの勢いで優勝まで駆け上がった。


■「シシララTV杯」2代目チャンピオンの戦略とは

──「第2回 シシララTV杯」優勝おめでとうございました! 今のお気持ちはいかがですか?

せんてゃさん(以下、せんてゃ):うれしいです。その一言に尽きますね。ずっとイズモデッキにこだわって戦ってきたのですが、最後にそのイズモで優勝を決めることが出来て感無量でした。

──最初、かなり緊張しているようにも見えましたが、このような大会への出場経験は?

せんてゃ:リアル大会は定期杯に1度出場したことがあるくらいなので、このシシララTV杯が2回目です。なので、ものすごく緊張しました。

──なるほど。そんな2回目のリアル大会に臨むにあたって「目指すは優勝!」という意気込みだったのでしょうか? それとも「ほかのプレイヤーさんとコミュニケーションをとりたい」という気持ちのほうが強かったりしますか?

せんてゃ:どちらの気持ちもありましたね。僕はオンライン予選を突破して大会出場権を獲得できたのですが、せっかく出場するのであれば、いけるところまでいこうと考えていました。

──初戦からすべて「3セット中の1セット目を落とす」という戦いが続きましたが、戦略にブレがなかったのが印象的でした。ご自身のなかで「優勝」を意識した瞬間はいつでしたか?

せんてゃ:準決勝で対戦したおこめさんに勝利できたときでしょうか……。

──おこめさんですか! 大会前、おこめさんも「せんてゃさんをライバル視している」とおっしゃっていましたが……。

せんてゃ:僕のほうも個人的にライバル視しているというか、正直にいうと一番戦いたくない相手だったので(笑)。

──仲が悪いとかそういうものではなく、互いの実力を知っているからこそやりづらい……って感じですかね。まさに因縁のライバル!

せんてゃ:そうですね。なので、そのおこめさんに勝利できたとき、「ここまで来たのだから優勝したい」と思いました。
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──では、この大会のなかでとくに印象深い戦いというのも、やはりおこめさんとの一戦になるのでしょうか。

せんてゃ:……そうですね。どの戦いも印象深かったのですが、おこめさんとの戦いはとくにヒヤヒヤしました。お互いにイズモとアスガルドを使うわけですが、僕は初戦でイズモミラーに負けてしまって、かなり旗色が悪くなってしまったので。

──なるほど。ただ、結果的にはそこから逆転に持っていきました。

せんてゃ:現在、イズモは足が速いアグロデッキが人気ですが、僕は中盤以降を意識したミッドレンジに仕上げているんです。ガーディアンのスペル詠唱時にカードをドローできる「怪異 コダマ」を軸に、手札が尽きにくい構築にしていて、それがアスガルドのようなちょっと重めのデッキにはうまく刺さったと思います。

──イズモに思い入れがあるせんてゃさんらしいこだわりだと思います。しかし、どうしてそこまでイズモへの愛着があるのでしょう?

せんてゃ:このゲームをプレイしてはじめて組んだデッキがイズモだったので、思い入れがあります。あと、遊んでいて楽しいんですよね。もちろんほかのデッキも色々と触っていますが、プレイしていて一番楽しいのはイズモだと思っているので、そこは強くこだわってみました。

──もう一つのデッキであるアスガルドは、どんなコンセプトでしたか?

せんてゃ:アスガルドは、この大会でもほとんどのみなさんが採用していたほど、ゲーム内で流行しています。アスガルドは物量戦の押せ押せ感がキモだと思っているので、たとえば苦手としているルクソールなどをぶつけられて、盤面のユニットを一気に除去されたりしたとしても、なお屈しないほど物量戦を展開できるようなデッキを意識しています。

──そんな2つのデッキを駆使して決勝戦まで勝ち残り、最後は準決勝まで無敗を守ってきたジンさんとの戦いになりました。初戦からアスガルドデッキのミラー対決、惜しくもそこでは負けてしまったわけですが……。

せんてゃ:ジンさんもすごく強いプレイヤーさんですから。じつは決勝戦の前に、おこめさんとも話をしつつ、ルクソールデッキを意識してアスガルドデッキを組み直していたので、初戦でアスガルドミラーになったときはちょっとマズイと思いました。結果的には負けましたが、それもあって今度は相手のルクソールをアスガルドとイズモでどう倒すかに集中できましたね。
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──初戦に負けて追い詰められたことで、より集中力が高まったということですか。あそこからの2連勝はお見事でした。アスガルドデッキでの「戦略神 オーディン」の2連発には震えましたよ。

せんてゃ:オーディンを使うときは「大気神 アメン」を意識することになるのですが、一枚目のオーディンを切った時点でジンさんにアメンを二枚とも使わせることができたので、二枚目のオーディンは恐れることなく使うことができました。

──じつにドラマティックな展開でしたね。

■『デュエル エクス マキナ』の魅力、これから始める方に向けてのメッセージ

──せんてゃさんが考える、今回優勝できた秘訣はどこでしょう?

せんてゃ:イズモは足が遅いデッキを得意とする反面、オリンポスデッキを苦手とするのですが、今回はオリンポスを使う人がいなかったので、単純に「運が良かった」側面はあると思います。秘訣というのとはちょっと違うかもしれませんけど、自分のなかでこれは大きかったですね。

──カードゲームにおいて、苦手とするデッキが出てこないというのは重要ですよね。

せんてゃ:あとは、カードの引きにも比較的助けられましたね。初戦のVanguardさんとの戦いのときはそうでもなかったのですが、準決勝からは状況に合ったカードを引けていたので、自分が考えていた戦略に沿った戦いができました。

──戦略にドローの引きが伴ったからこその強さ。まさに『デュエル エクス マキナ』のだいご味で勝利できたといえそうです。では、そんなせんてゃさんにとって、本作の魅力はどこにあると思いますか?
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せんてゃ:戦略性の高さでしょうか。一つの局面において正解が一つではなく、無数の選択肢がある……この奥深さは『デュエル エクス マキナ』ならではのおもしろさだと思います。あとはプレイヤー同士、そして運営さんとプレイヤーの距離感が近いというのも特徴的かな、と。

──なるほど。運営さんがかなりプレイヤー寄りというか、コミュニケーションが活発ですよね。

せんてゃ:はい。今回のシシララTV杯をはじめリアル大会もかなり開催されているので、コミュニケーションをとるためのハードルが高くないというか。自然と交流が生まれて仲良くなれるというのはいいなと思います。

──では最後に、この記事や大会の配信をご覧になってゲームを始めてみよう……というビギナーさんに、何かメッセージをいただけますか?

せんてゃ:戦略性が高いゲームではありますが、遊んでいくだけで戦い方の基本をしっかりと学んでいけますので、敷居の高さを感じることはないと思います。チュートリアルもしっかりしていますし、最初から始めるプレイヤーにとってのプレゼントも豊富なので、スタートするにはうってつけの時期だと思います。今から始めてもけっして遅くないので、ぜひ『デュエル エクス マキナ』を遊んでみてほしいと思います。

──プレイヤーが増えれば増えるほど、より盛り上がっていくゲーム性ですからね。では、そんなビギナーさんに向けて「最初はこうするといいよ」というアドバイスをいただけますか?

せんてゃ:そうですね……。まずはオリンポスデッキを組んで、ゲームシステムを学ぶことが勝利への近道だと思います。オリンポスを使って戦っていけばゲームの基本が把握できますし、チュートリアルを進めていくだけでかなり強いカードが手に入るので、デッキも構築しやすいですから。

──なるほど! 的確なアドバイスをありがとうございました。せんてゃさんのさらなる活躍にも期待していますので、これからもがんばってください。今日はおめでとうございました!

せんてゃ:どうもありがとうございます。これからもがんばります!
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テキスト:タダツグ(Tadatsugu) シシララTV編集部、電撃編集部などで活動中のゲームライター/編集。生放送にも出演中。いつまでも少年の心を忘れないピーターパン症候群を自認するケツ合わせ系テキスト書き。好きなゲーム:『ニーア』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』シリーズ、『ペルソナ』シリーズ、『パズル&ドラゴン』など多数。

ツイッターアカウント→タダツグ@TDB_Matsu
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