ラー油です! 現在『マリオカート8DX』を堪能中! 『マリオ』シリーズではデイジー姫が好きなのでバリバリ走らせています。新たに追加されたバトルモードを知り合いと遊んでみたのですが、興奮し過ぎて沸騰した脳みそがマグマになって、耳から飛び出しそうなくらいに盛り上がりますね。やはり身内と遊ぶ『マリオカート』は素晴らしい。
ちなみに『SIMPLE』シリーズでも『SIMPLE Wiiシリーズ THEみんなでカートレース』というレースゲームが出ていたことを、みんなにはぜひ思い出して欲しいし、ディースリーパブリッシャーにはこういった新作をニンテンドースイッチでも発売してもらいたい!
さて、この連載は面白いダウンロード専用ソフトを紹介していくことが趣旨。
DLゲームコラム第1回→「DLゲームという名の革命の嵐! 戦車にロボハクスラにサバクのネズミに!」
今回紹介する1本目のゲームはPS4とPCの
『What Remains of Edith Finch』!
PS4では4月25日に2200円で配信されたタイトルです。ストアページでは英語タイトルなのですが、起動すると「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」という、日本語タイトルで表示されるのが少々ややこしい。
内容は主人公のエディス・フィンチとなって、実家である屋敷を探索していくアドベンチャー。主人公を残していなくなってしまった家族たちの奇妙な物語を追体験し、一体何があったのかを調べていく内容です。
基本的に、歩いて物語の欠片を拾い集めていくだけのシンプルなゲームなのですが、増改築を繰り返された屋敷は複雑怪奇な作りで、わけのわからないところに隠し通路があったりとまるで忍者屋敷。
ゲームに出てくるこういう外人の屋敷はどれもこれもデケーな! 俺もこういう家に住みてーな! などと冷静な感想を呟きながら家族たちの部屋に辿りつくと、写真やゆかりの品などがみっちり。見ているだけで人となりが浮かんできそうなそれらの品々を調べていくと、彼らが何故いなくなってしまったかのエピソードがスタートします。
これがファインダー越しの映像だったり、ホラー風だったり、コミック風だったり、エピソードによって表現方法が異なる構成です。時には怪物が出て来たり、現実と虚構が入り混じった奇妙過ぎるエピソードの連発。
テキストと演出と操作が一体となっているのも面白いところで、例えばとある住人のエピソードでは凧を操作することになるんですが、こちらの凧の動きに合わせて空中に浮かんだ文字が反転したり、まとわりついたり、文字が風に流されてバラバラになったりする凝りよう。
難しい謎解きやアクション要素、選択肢などは存在しないのですが、こういったプレイヤーの操作に連動した演出が最初から最後まで続くため、ただ見ているだけにならず、遊んでいてグイグイと物語に引き込まれるわけです。
こんなにもローカライズ作業が面倒そうなゲームなのに、日本語も完璧。作業量を考えただけで胃が痛くなる! グレートですよ、こいつはァ!
ホラーっぽい雰囲気ながら、終えた後は何とも言えない物悲しい気持ちにさせられる1本。アドベンチャー好きな方や、背景美術の凝ったゲームを遊ぶと、ついついカメラを動かしてじっくり見ちゃうような人は是非!
続いて紹介する2本目は、Nintendo Switchで4月13日に配信された
『神巫女-カミコ-』!
3DSを中心に数々の良作ダウンロードタイトルを送り出したフライハイワークスによる完全新作。お値段はなんと500円となっております。内容は3人の巫女から1人を選んで戦うステージクリア形式の2Dアクションゲーム!
このキャラクター選択画面だけで面白そう! ってなりますね。なんか『魔法騎士レイアース』を思い出す雰囲気。ちなみに俺は光でも海でも風でもなくノヴァ派です。(※編集注:僕は海ちゃん派!)
ステージ毎に用意された4つの結界を探して解放してボス部屋にGO! 倒せばクリアなアーケードゲーム的な構成。2Dドットで描かれたキャラや背景は心が踊るなあ! BGMも絶品でこれだけで500円の元は取れそうなくらい。
敵を倒すことで貯まるSPを消費することで、強力な溜め攻撃を発動させることが可能。これがまた強い! 発動させれば画面内のザコ敵は全滅! しかし、道を塞ぐ扉を開けたり、結界の解放にもSPが必要になるため無駄遣いは禁物です。
ザコ敵を連続で倒し続けるとSPが多く手に入るようになるため、SP管理に慣れるとSPを切らさずに突き進めるようになるのが面白いところ。
攻撃できない状態でアイテムを運ばされる仕掛けがかなり面倒ですが、無限湧きするザコ敵を1匹だけ残しておくと復活しないから有利になる……というのが、俺からのワンポイントアドバイス。
難易度設定などはなく、初見でも1時間ほどで終わるボリュームなものの、キャラごとのクリアタイムが保存されるしプレイタイム表示のON/OFFも可能。巫女によって剣、弓矢、鏡&短剣とそれぞれ使用武器が異なるので、キャラを変えつつ2週目以降のタイムアタックが楽しい作り。スイッチで手軽に遊ぶのに向いている1本となってます。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のシーズンパスと一緒に買うと、丁度3000円になるので一緒に買うのもオススメ!
最後はPS4とsteamで配信中の
『Stick it to The Man』! 1000円のアドベンチャーゲームです。
ある事故をきっかけに、脳ミソからピンク色の触手みたいな腕が生えてしまったレイが主人公。他人の心を読んだり、物をシールのように変化させて貼ったり剥がしたりが出来る力も身に付けるが、そのせいで謎の組織に追われる身となってしまう……というストーリー。
ピンクの腕の力で他人の心を覗いて悩みを解決したり、悪人を懲らしめたりしつつ進めていく構成になっています。登場キャラのビジュアルはどれもこれもかなり強烈!
相手の心を読めるゲームなら、一見普通だけど心の声を読むと狂ってるようなキャラが出てきそうなんですが、本作の場合、出て来るキャラがマトモじゃない連中ばかり。そういうヤツの心の声を聞くとやっぱりマトモじゃない事を考えている。つまり、そこら辺のゲームより2倍は面白いということです!
歯フェチで歯以外にまったく興味ない女に、ペットのワニに両腕を食われてるけど気にしてなさそうな男。腹の立つマフィア2人を噛み殺したがってる犬。サーカスで大砲の仕事をしてるメスゴリラ。自分をジョロウグモだと思い込んでる女。生きている動物を剥製にするのが大好きな女。どんな質問にも「それで今どんな気持ち?」と返答して楽をしてる精神科医。
などなど……。登場キャラはみんなこんなノリ。
ピンク腕の活用方法も、ワニの歯を犬に移植して道を塞いでるマフィアを追っ払うとか、手品師の夫に両足をちょん切られたせいで成仏できない妻の幽霊に、近くのリングでパフォーマンスしてるプロレスラーの足をくっ付けて成仏させるとか、常識が通じなさ過ぎて困る!
キャラはペラペラの背景もペーパークラフトのような表現になっています。ヤクで煮込んだ紙で作ったペーパーマリオみたいな世界観だね!
でも感動的なエピソードもあるんですよ。同じ職業だった父親のやり方が大嫌いだったけど、その父親が死んで永遠に和解できなくなってしまった医者が、幽霊になった父親と出会って和解するっていうイイ話が!
まあ、父親はロボトミー手術こそ最高の治療法と信じていて、何がなんでも前頭葉をぶった切ろうとするタイプの医者なんですけど……。その医者も「幽霊になった父親と和解出来た!」って言ったせいで精神病院にぶち込まれるんですけども。
とにかく無茶苦茶なゲームなんですが、先が予測不可能なぶっ飛びまくりのストーリーやセンス溢れるビジュアルが最高。強烈すぎる登場キャラ達も、それぞれ悩みや寂しさを抱えていたり、大切な人がいたり、どうしても譲れないものがあったりと、幸せになろうと懸命に努力している姿が合間合間に描かれているので、こんな頭のおかしいゲームなのにたまにグッとさせられてしまう! これは人間賛歌だ!
普通じゃないゲームが遊びたい。そんな貴方にイチオシの1本です。
というわけで今回のコラムは以上! 次回はニンテンドー3DS中心の紹介になる予定です。期待して待っててくれよな!