ポップでシビア、そして“クソゲー”!? 『Castle Crashers』の世界に飛び込もう!! 【オピオンのマルチプレイ主義!/第2回】
やあ、諸君。私だ、オピオンだ。今日は『Castle Crashers』の世界に来ている。ここにはPlayStation3、XboxにSteamとさまざまな場所からアクセスできるらしいが、私はPS3からアクセスしてみている。
いやはや、ここはいいところだ。森林があれば氷に覆われた洞窟もあり、大海原には忍者もいる。都会に暮らしていると、お目にかかることのない光景が満載だ。もっとも、このコラムを読んでいる人のなかには「家の前には森がある」だとか「隣人が忍者で、俺も忍者!」という人もいるかもしれないが。
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ただ、残念なことにこの世界は戦争の真っ最中。のんびりと観光だけを楽しむわけにはいかない。私も諸君も武器を振るい、魔法を駆使して、王に敵対する者を倒しにいく必要がある。

幸い、武器は世界の各所で購入したり、時には誰かから奪ったりして手に入れることができる。武器の種類はバラエティに富んでいるし、さらに戦いのなかで成長することもできる。“育成&収集要素ありのベルトスクロールアクション”と言えば、ゲーム好きな諸君にはすぐに察してもらえるだろう。

なに? 自分には魔法が使えないだと? それなら安心してほしい。この世界では誰もが魔法を使える。選ばれた騎士や、地獄の底から生まれたような悪魔だけではない。盗賊になればどこからともなく矢を生み出せ、養蜂家になれば蜂を召喚できる。これらはすべて魔法の力によるものだ。

ちなみに、現実世界では30歳までにとある経験をしないことで魔法使いになれる……なんて定説もあるようだが、それはこの際置いておこう。『Castle Crashers』のすべての人が、孤独なまま繁栄してきたということはあり得ないからだ。つまり、もう操を捨ててしまったという人も大丈夫だ、問題ない。
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一見、恵まれた環境で旅ができるように見えるこの世界。しかし、先ほども書いたとおり今は戦争の真っただ中。武器で斬れば首が飛ぶし、敵がアンデッドとしてよみがえらせた、罪もない住人をその手にかけなければならない局面だってある。どことなく絵本を思わせる風景だが、そのなかで生きるか否かの戦いが行われていることを、諸君は忘れてはならない。
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また、我々が戦うのは兵士や盗賊といったいわゆる人ばかりではない。ときには、身の丈をはるかに超える巨大モンスターと対峙することもある。あまりおどろおどろしいという印象を抱くことはないだろうが、油断は禁物だ。なんといっても、彼らは地面をおおいつくすほどの火を吐いたり、視線だけで人を石化させたりと、常軌を逸した力を秘めているのだから。
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しかも身体が大きいということは、手足だけでなく内臓も巨大ってこと。つまり……
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うんこー!

ああ、いや失礼。つまりは排泄物も大きかったりする。こんなものを引っかけられたとあっては、せっかくの華々しい冒険の旅も台無しってやつだ。“大”はそこらにたくさんあるのに台無し……すまない、今のはなかったことにしてくれ。

……と、ここまで読んだ人のなかには、そもそもなぜ戦争が起こったのか気になる人もいるだろう。だが、これが詳しいことはわからない。なにせ、この世界の住人はあまりに無口なのでね。「ヤァ!」とか「イエァ!」だとか「HAHAHA」といった言葉(?)はたまに聞こえるので、言葉は話せるのだろうが。
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一応、王国にあった宝石が奪われたのでいざ出陣! ということはわかっているのだが「大きな魔力を秘めた石の加護で平和を保っていたある国。そこに悪心を抱いた魔導士がやってきて……」のような、王道ストーリーであるとは言い切れない。もしかするとこの石は、もともと魔法使いのものであり、奪ったら奪い返されたので、奪い返し返しに行くという複雑な背景があるのかもしれない。「そんなどちらに大義がある戦争、やってられるか!」だって? 君のその気持ちはよくわかる。ならば質問だ。

君はお腹を下したことはあるか?

いきなり過ぎたかな? しかし、きっと「ある」と答えてくれたことだろう。よほど健康に生きてきた人間でも、一度や二度はお腹を下した経験があり、そのつらさを身をもって知っているはずだ。無限にも感じられるトイレまでの道のりを目指す焦燥感……あの徒労はとてもつらいものだ。誰もが味わいたくないし、誰にも味わってもらいたいとは思わないだろう。

だが残念なことに、この世界には腹痛の被害者がいる。それが罪もない動物たちだ。我々は王の命を受けて各地を転々とするのだが、そのなかには動物たちが暮らす森もある。普段は人の立ち入ることがない森に土足で入る我々。そこで巻き起こる戦火。突然のストレスにさらされた動物が、お腹を壊してしまったとして、誰が彼らを責められるというのか、いや責められない!(反語)
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うんこだ!
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うんこか?
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うんこだなぁッ!!
本コラムの見出しに“クソゲー”と書かせてもらった意味が、もうお分かりいただけたことだろう。どうにも隠しようがないほど、この世界はクソ……つまりうんこだらけだったりする。侵略に驚いて漏らす鳥、草木の陰からあふれんばかりに漏らすクマ、漏らした勢いで平行移動を始める鹿。なんて悲しい世界なのだろう。

このまま戦争が続けば、おそらくこの世界の動物すべてが排せつを推進力にしたなんだかよくわからない生き物になってしまうに違いない。彼らのような不幸な生き物を増やさないため、剣や魔法を武器にぜひともこの戦いに身を投じてほしい。
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もちろん1人で戦うのが不安ならば、誰かとともに戦うというのも手。この世界では、4人までが1チームとなってともに旅することができる。仲間がいればどんな苦境も乗り越えられるだろう。
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そう、仲間がいれば……。
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残念! 私はボッチだったぁぁぁ!! だが、これは大きな問題ではない。ボッチでは仲間とともに冒険の旅に出ることはできないが、ボッチだとしても1人でバレーボールは楽しめる。
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アハハ、1人でバレーボール楽しいなあ。4人でもバレーボールできるけど、1人でも楽しいなあ。……少々取り乱したようだ。なぜ、ファンタジーの世界にバレーボールがあるのかは不明だが、あるものは楽しんでこそだ。

ともあれ、ポップなようで世界はシビア、真面目なようでどこか不真面目。そんな『Castle Crashers』の世界に一度足を踏み入れてはどうだろうか? できれば友達と一緒に。

テキスト:オピオン(@ophion)ゲームが好きと言いつつ、プレイしているのはアーケードとPS4のタイトルばかり。Nintendo Switchが手に入ったら『わくわく7』専用機になる予定。

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