安藤:家族ならではのダメ出しですね。普通は巨匠にそんなこと言えませんよ(苦笑)。
谷口理氏(以下、谷口):ご実家には超合金がたくさんあるのでしょうか?
村上:そうですね。超合金も含めてものすごい数のおもちゃがあったので、とても幸せな子どもだったなぁと思います(笑)。
安藤:そんな村上さんも、今はお父さんと同じようにバンダイさんやサンライズさんとお仕事をされているというのがおもしろいですね。
村上:はい。バンダイさんとは、父が携わっていた『仮面ライダー』シリーズのお仕事もさせていただいているので、深いご縁を感じます。
谷口:「村上さん」ではなく、「絵美さん」と下の名前で呼ばれているのも、そこらへんに理由があるんでしょうね。
安藤:では、サンライズさんとのご縁はいつから?
村上:サンライズさんとは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』からお仕事させていただいています。お台場の等身大ガンダムイベント『GREEN TOKYOガンダムプロジェクト』のグラフィックや、『TIGER & BUNNY』の各スポンサーさんの広告など、たくさんのお仕事を担当させていただきました。
谷口:お父さんに自分の仕事の成果を見せたりはされますか?
村上:思えば一度も見せたことがなかったですが(笑)、仕事の話はよくするので、そのときはいつもうれしそうに聞いてくれていますね。
安藤:では、そろそろ『アズールレーン』のCMについてお聞きします。『アズールレーン』は美少女が多く登場する作品で、ロボットものに強いサンライズとは水が合わないように思いきや……サンライズは『ラブライブ!』などの美少女モノも手がけているので、じつに素晴らしいクオリティに仕上げられていますよね。
李:そうなんです。サンライズさんにお願い出来て本当に感謝しています。
谷口:実際に手がけたのは『ラブライブ!』のチームではなく、我々『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のチームだったので、流行の美少女が描けるのか不安もあったのですが……(汗)。完成した絵を見たら、その心配は杞憂でしたね。
安藤:実際に、どういった流れでサンライズさんにお願いすることになったのでしょうか?
横田雄士氏(以下、横田):昨年末にCMを展開していたのですが、今年の頭に次の展開についてどうしようかADKさんと相談していたとき、「まだまだゲームを知らない人も多いから、そういう人に届く戦略を」という結論になりました。昨年末は俳優の方を起用したクリエイティブだったのですが、今回はゲーム画面をしっかり見せつつ、『アズールレーン』の最大の魅力の一つでもある「キャラクター」をしっかりと見せるCMを作ることにしたんです。
その中の一つがサンライズさんにお願いさせていただいたクリエイティブですね。まさかサンライズさんに作っていただけるとはまったく想定していなかったので、非常にうれしかったことを覚えています。とても素敵な映像に仕上げていただいて、本当に感謝しております!
……あと、サンライズさんのお話とはズレてしまうのですが、村上さんと悪ふざけとも言えるクリエイティブを一本仕込んでいたお話をしてもいいでしょうか?(笑)サンライズさんに作っていただいたクリエイティブとは別パターンのもので、とある悪ふざけをしてまして……。