ほんとうに怖いバイオハザード7の話
バイオハザード7、出ましたね。
バイオハザードシリーズは初代を発売日に買って悲鳴をあげながらプレイして、以来5までは買ってたんですが、その5で失望してしまい、6はスルーしてました。
結局、私の中でサバイバル“ホラー”としての大傑作は初代バイオハザードが長年首位をキープしていた(次点は初代クロックタワー)のですが、ついに首位が入れ替わる日が来た、かも? というのが今日の本題です。
全く前情報がない方のために、ストーリーとキービジュアルだけ公式から引用しますと、
3年前に消息を絶った妻から届いた一通のメール。
導かれるまま主人公=イーサン・ウィンターズは遠くルイジアナへと自動車を走らせ、荒れた邸にたどりつく。
妻の痕跡を求め、異様な気配が漂う邸内を捜索するが、突然何者かの襲撃を受け、意識を失ってしまう…。
目覚めたイーサンを待っていたのは、狂気で満たされた邸の住人ベイカー一家だった。

引用元:公式サイト
01
▲にんげんこわい
こんな感じです。
ところで、ホラー映画の中で私が圧倒的に、そしてきっと永久に好きなのは「悪魔のいけにえ2」でして、もちろん初代「悪魔のいけにえ」も大好き。何が言いたいかと言うと、一部界隈では発売前から話題になっていたのですが、バイオハザードシリーズ最新作「バイオハザード7 レジデントイービル」はその「悪魔のいけにえ」なんですよ。世界観が。綺麗な言葉で言うと、オマージュですね。
「悪魔のいけにえ」がどんな映画なのかと言いますと、
墓荒らしが頻発しているテキサス州に、5人の男女が帰郷がてら墓の無事を確かめるために訪れた。一行はその道中で一人のヒッチハイカーを拾うが、ナイフで自傷行為に及び、切りかかるなどの異常な行動を起こす。その後、一行はガソリンを分けてもらうために近隣の家を訪れるが、そこには先ほどのヒッチハイカーやその兄である殺人鬼・レザーフェイスが住んでおり、一人また一人とレザーフェイスにより殺されていく。墓荒らしの犯人はレザーフェイス一家(ソーヤー家)であった。
引用元:Wikipedia
っていう、チェーンソーと人皮仮面を装着した殺人鬼を有するクレイジーな食人一家が猛威を振るう映画でして(続編にして大傑作の2はそこに全力でコメディ要素が入ってくるという独特の質感w)、やたら血がドバドバスプラッタする、というよりかは世界観や質感の不気味さで恐怖を煽る素晴らしいホラー映画でした。
はい、今回それなんですよ。そもそも設定がパク・・いや、オマージュだ、ということよりも、
世界観や質感の不気味さで恐怖を煽る
ここ!テストにでます。バイオ7自体はグロテスク版買ったせいかどうかわかりませんが、まぁいつも通りかそれ以上に血はドバドバでます。でもそこが怖い!とかではないわけです。ゾンビに追いかけ回されるよりも、鈍器持ったおっさんや、顔の怖いヒステリックババアに追いかけ回される方が余裕で怖い。本当に怖い。それを体感できるゲームです。
ゲームの中盤手前でババアに見つかるとゲームオーバーになるくだりがあったんですが、攻略情報無しだとそこそこゲームオーバー繰り返すので、2回目以降はもう見つかりそうになった瞬間にリスタート押してました。というのも、ババアに捕まる演出が怖すぎて二度と見たくなかったので。時間短縮とかじゃないです。純粋に怖すぎる。
どうあれ殺人鬼一家がいて、そこに捕まって、的なくだりはもろ「悪魔のいけにえ」ではあるものの、人物像・演出もろもろには他の影響もちらほら。どうみても家主のオッさん(ジャック・ベイカー)は「シャイニング」のジャック・ニコルソン演じるジャック・トランスでしょう。全部ジャックだし。
ゲームとしては、下敷きは当然バイオハザードですし、しかも4以降の影響下にあるというよりかは、FPSになった初代バイオハザード、と表現するのが近いんですが、薄暗く見通しが悪いあたりは初代サイレントヒルを彷彿とさせますし、倒せない敵が徘徊していて追いかけ回される感覚は完全にクロックタワー。
要は20年くらい前の傑作ホラーゲーム群を初めてプレイしたときに感じた恐怖感たちがごちゃ混ぜになって、現代の技術で蘇っちゃった感じなんです。もう、とにかく怖い。怖すぎて先に進むのを若干躊躇するレベル。中盤を過ぎると武器も強くなるのでいい加減慣れてはくるものの、ゲームでここまで恐怖感を感じたのは本当に十数年ぶりだと思います。
ボリューム云々で苦言を呈されてるケースがネットを徘徊していると見かけますが、オジさんになると数十時間かかるゲームをやる方が苦痛なので10時間以内でクリアできて、かつ、面白いゲームはむしろ最高です。(と、言いつつペルソナ5は90時間近くかけてクリアしたんですが。)

また、メインキャラやストーリーがシリーズを踏襲せず、一旦過去の呪縛から解き放たれたのは大正解だったと思います。焼き増しでも拡大再生産でもなく全く新しいのに、でもどこか懐かしさを感じるバイオとして再び恐怖をばら撒きにやってきたのです。初代を超えるかどうかは今後配信されるDLC含めてじっくり判断していきたい所存です。

どうあれ、文句なくオススメです! 特に初代好きには。
第1回目のコラムはコチラ→中折れ世代必見!サガスカ入門

テキスト:Yuji Yokota(POCO)

Adways Inc. 事業戦略統括 Senior Vice President / Bulbit Inc. 取締役 CSO / 株式会社おくりバント 相談役。広告屋さんの皮をかぶった只のオタクです。趣味で良いコンテンツを世に広める活動をしています。 ツイッターアカウント→@GEEKPOCO ブログ→@GEEKPOCO
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