『ペルソナ5』はどうして“学園ジュブナイル”なのか? ディレクター・橋野桂氏による特別コラムから、シリーズの深層を知る【前編】
引用元:ファミ通.com - 2016/10/08 12:00   ゲーム   PS3   ニュース   PS4   アトラス通

『ペルソナ5』ディレクター・橋野桂氏による特別なコラムを前後編で全文公開!2016-10-08 12:00

 

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タダツグ プロ
- ゲームライター

「ジュブナイル」というものについての、橋野さんならではの位置づけが提示されていて、とても興味深い記事でした。下手するとゲームシステムの一つにしかならない「ペルソナ」や「コープ」という要素が、橋野さんの中では主人公たちが大人へと成長していくために必要な要素としてしっかりと定義づけられていることがわかり、すごく嬉しくなりました。

僕は『ペルソナ』シリーズが大好きなのですが、なぜ自分がこんなにもこの作品に惹かれるのかを考えると、「ゲーム中に登場する登場人物やシチュエーションへのシンクロ具合がものすごい」からだと思っています。『P3』しかり、『P4』しかり、『P5』しかり、主人公たちが体験する数々のドラマチックなエピソード、僕はもちろん味わったことがありません。なのに、遊んでいるとなぜか懐かしく感じてしまうんです。「こんな青春時代が僕にもあった、ような……」と勘違いしてしまうんです。これって「ジュブナイルもの」の究極系ですよね。
この奇跡はひとえに、開発スタッフが登場人物たち1人1人に等身大の人格を与え、日常パートでその姿を丁寧に描写し、その成長していく姿をしっかりと時間をかけて、我々プレイヤーに見せてくれるからこそ起こる現象ではないでしょうか。他のRPGであれば、街のモブキャラとはほとんど会話しない僕ですが、このゲームは状況が変化するごとに色々なキャラに話しかけに行きたくなっちゃうんです。それはやっぱり、目の前にしっかりと「世界」が形作られていて、そこに生きる人々とのコミュニティ(コープ)が存在しているからこそ。彼らと過ごす濃密な1年間は、本当にかけがえのない宝物になるんですよね。
……思っていた以上に長文になってしまいましたが、ここまで偉そうに語っておいてアレですけど……じつは僕、まだ『P5』はクリアできていないんですよ(苦笑)。とはいえまぁ、早く解かなきゃ……なんて焦りはちっともありませんけど。『P3』や『P4』もファーストプレイはめっちゃ時間がかかったクチなので、気長にプレイしようと思っています。

2016/10/09 03:55 更新

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