夢あふれる3DSソフトに変則ブロックくずし、そして街づくりパズル!【ラー油のDLゲーム受信基地 vol.3】
ラー油です! 日本最大級のインディーゲームイベントである「BitSummit」に連動して、Nintendo Switchの新作ソフトが大量に発表された今日この頃。フライハイワークスはローカライズタイトルを大量投入。インティクリエイツは『ガンヴォルト」』シリーズを、サンソフトは『ナイトメア・プロジェクト』の最新作を発表。スイッチを応援している身としては、たいへんうれしい毎日です。
この勢いを見るとそろそろスイッチで『SIMPLE』シリーズが出てもおかしくない。そういう予感が日に日に強くなっているので、とりあえず月100本くらい出して貰いたい!

『PAYDAY2』が「いつでもどこでも銀行強盗!」という、強烈すぎるキャッチコピーを引っ提げてスイッチ版を発表していたので、『SIMPLE』シリーズも「いつでもどこでも地球防衛!」とか、「いつでもどこでも逃亡生活!」とか、「いつでもどこでも双葉理保!」とか、「いつでもどこでも大量地獄!」とかそういうノリを期待したいところです。

……いや大量地獄はなくていいわ。

「なるほど、この前フリだと今回紹介するダウンロード専用ソフトはスイッチのタイトルだな!」 と思わせておいて、今回は3本とも3DSタイトルです。

DLゲームコラム第1回→「DLゲームという名の革命の嵐! 戦車にロボハクスラにサバクのネズミに!」
DLゲームコラム第2回→個性炸裂! 奇妙過ぎる屋敷ゲーに2D巫女ゲー、脳触手ゲー!
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1本目は新作だ! スマイルブームから今年5月17日に配信された『ドウクツジマ』

300円というお値打ち価格で買える2Dの探索型アクションゲーム。「プチコン3号 SmileBASIC」という3DSでBASICのプログラムが出来るソフトで作成されて、コンテストで大賞を取った作品を製品化したものとなります。3DSで開発された作品が3DSで発売されるという非常に素晴らしい試み。

製作者であるPUSHさんは、自分のお子さんにファミコン時代のゲームをやらせたいという想いで制作をし、お子さんに監修もしてもらって親子二人で作り上げたというのがまた良いエピソード。
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最深部にある若返りの秘宝「ダヒヤモンド」を手に入れるために、勇者マサポンがドウクツジマを探検! 魔物と戦いながら2段ジャンプや爆弾、如意棒といった新しいアイテムを手に入れて、どんどん行動範囲を広げていく王道的な作り。

しかしながらゲームバランスが絶妙で、エリアごとにギミックと見た目ハッキリと特徴付けされたマップ構成は探索してて楽しく、ジャンプで軽快に進みながら敵をバシバシ倒していくのも爽快です。
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ドウクツジマの領主に連絡すればいつでもヒントを教えてくれるし、洞窟のあちこちに野垂れ死んでいるガイコツに話しかけると、自分の死因を添えてアドバイスしてくれたりと親切設定。それでいてボス戦はしっかり苦戦するようになっていたり、でも落ち着いて攻撃パターンや地形を観察すれば勝てるようになっていたりと、この簡単過ぎず、難し過ぎずなバランスは遊んでいて唸りましたよ。今、RPGは優しさの時代へ!

3D立体視にもしっかり対応していてそれを活用した謎解きもあって、でも立体視を使わなくても問題無くクリア出来るようになってるのが本当に丁寧。
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登場人物とのちょっとした会話も肩の力が抜けていて良し。ウンコで攻撃してくるボスがいるのも実に分かりやすい! 2~3時間で終わるボリュームながら、押さえてるところをきっちり押さえた1本。「見た目がドットだから懐かしい」のではなく、遊んでいて落ち着く手触りで懐かしいと感じさせられるステキな内容でした。
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お次は『ハネカエリーノ』! 2015年1月14日に配信されて現在は400円の3DSソフト。

発売はテヨンジャパン。世界には沢山の珍妙なゲームが存在しているという事実を僕たちに教えてくれる、ローカライズ中心の珍妙なメーカーです。残念ながら『ハネカエリーノ』はあんまり珍妙じゃない良ゲーだぞ!
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ボールで画面内のブロックをすべて破壊すればクリアという単純な内容。ブロックくずし……ではなく、ボールをプレイヤーが直接操作するのが特徴。しかしボールは常に動き続けていて、進行方向と逆に動かすことは出来ないため、ボールの反射を考えたり、わざと壁にぶつけて軌道を変えることが大事なのです。
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ワープゾーンやボールと同じ色じゃないと壊せないブロック。ボールの色を変えるブロック、触ると即死のノコギリなどギミックも様々。どのルートを通るか、どのブロックから壊すか、どのタイミングで軌道を変えるか。まさにパズル&アクションで手ごたえアリ。

ノコギリにやられてリトライすると、使っていたボールと同じ色の液体がノコギリに付着する謎のバイオレンス演出もあったり。このボール、一体どんな材質なんだ……!?
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ステージは100以上あり、クリア評価を最高の星3つにするやり込み要素もあるのでなかなかのボリューム。「時間経過で減るゲージが沢山残っていれば高評価」というルールなんですが、ゲージはブロックを破壊する度に回復するので時間をロスしてもブロックの壊し方を工夫すればカバーできるステージが多い。自分の力で最高評価を勝ち取ったぞ! という気持ちが強くなる良調整です。

後半ステージはちょっとイライラする構成も多いものの、試行錯誤しながらブロックを崩していくのが楽しくて、地味ながらもコツコツとプレイし続けてしまう。テヨンジャパンのゲームの中でも上位に来る一作だぜ!

……そのうちこのコラムで、テヨンジャパン特集もやりたいですね。その時は奇怪な連中を取りそろえたいと思います。
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最後は2017年2月15日にフライハイワークスから配信された『スバラシティ』! スマホで好評を博したタイトルの3DS移植でお値段は500円です。
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内容は同じ色のブロックを一つにまとめていくパズルゲーム人や家などが乗った色付きのブロックが画面上から落ちてくるので、同じ色のブロックが2個以上くっ付いている所をタッチ。
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するとブロックが1つにまとまってレベルの高い大きな建物が出来上がる。このブロックを更に他のブロックとまとめると更にレベルの高い建物が完成! この繰り返しでどんどん凄い建物を作って街を発展させるのがゲームの目的です。

画面内に存在する建物のレベルが高いほど総人口が多くなるので、とにかく人口の数を多くすることを競うスコアアタックゲーム。ブロックをまとめられなくなったらゲームオーバーとなります。

「タッチで同じ色のブロックを消していくパズルゲーム? 普通のパズルゲームでしょ…」と舐めて掛かると、時間をゴリゴリ吸い取られて白目で「スバラシティ~~ッ!」と叫ぶことになるぞ!
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このゲームで一番重要なのは建物レベル10の白いブロック。これを更に他の白いブロックとまとめることで、レベル11以上の建物を作成可能。高得点になるので狙いたいところですが、レベル11以上の建物は一度作るとまとめることが不可能。何も考えずにブロックをまとめていると、邪魔なところでゲームオーバー一直線。
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となると、白い建物を出来るだけ画面端で、出来るだけ沢山固めてゴージャスな建物にしたい。常に一手、二手先を読みながらブロックをまとめていくことになります。

白い建物が増える度に画面が圧迫されていく状況で胃を痛めながら試行錯誤し、限界ギリギリでまとめて巨大な建物を作って人口をドカンと増やす! この緊張感と気持ち良さのバランスが最高で、失敗してももう一度! とプレイを続けてしまう中毒性を生んでいます。街作りって脳汁が沢山出る仕事なんですね。

選んだ建物を消せる「市長マーク」というアイテムも存在し、これを使うことで1個だけブロックを消すことが可能。手詰まりになった時や、白い建物を移動させる時に役立ちます。100回操作する度に1個貰えて、レベルの高い建物を作った時にもボーナスで入手。市長の命を生贄に捧げてビルを消し去るシステムです。

この市長マークを延命ではなく、高得点を稼ぐために活用出来るようになったら一人前。あと、ポーズ画面からL、Rボタンを押すことでBGMを変更できることも付け加えておきたい。
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ルールは単純で1プレイも短いお手軽なパズルゲーム。しかしやればやるほど奥深さに唸らされる完成度。お手軽過ぎてついつい何十回もリトライしてしまう恐ろしさ。3DSダウンロード専用ソフトのパズルゲームの中でも上位に来る1本になっています。こいつはイチオシだが、遊び過ぎには注意だぜ!

というわけで今回は3DSでゲームバランスの巧みさが感じられる3本をチョイスしてみました。なお、次回こそニンテンドースイッチ中心になる予定なので、しばし待たれよ!

テキスト:ラー油(daikai6) 死力を尽くして『SIMPLE』シリーズを応援するブログを運営し実況もするゲームブロガー。『SIMPLE』シリーズだけでなく低価格でイカしたゲーム全般を追跡中。ニンテンドースイッチで『SIMPLE』シリーズが出るのか気になる今日この頃。

ラー油 運営ブログ 『絶対SIMPLE主義』
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