ラー油です! 気が付けば6月も後半。7月と8月の天国のような地獄の新作ラッシュに備えないといけない時期になってきました。『スプラトゥーン2』を筆頭に、これ絶対やりたい! 絶対面白そう! って新作が多すぎて、本当に良い意味で異常ですよ今年の夏は。この夏を更に熱くするためにも、今こそ『SIMPLE』シリーズの新作が求められている!
1本目は、現在なんと100円で配信されている3DSの『クレイジーカンガルー』! ドクロマークの付いたロケットにしがみついたカンガルーが、謎の原住民から逃げるというタイトル画面の段階でなかなかクレイジってる作品です。
内容は上から見下ろした視点でプレイするジャンプアクションで、常にジャンプし続けるカンガルーを操作し、落下しないように足場から足場へ飛び移っていく単純なゲーム。
画面下からは誰がどう見ても悪者であることが一目瞭然の悪者が迫りくる!
水に落ちた時の「命が失われた!」というテキストの無慈悲さもじつに素晴らしい。
ステージのバリエーションに乏しい点など気になる点もありますが、単純ながらジャンプの感触や、アイテムを取った時の効果音の小気味良さや爽快さなど、アクションゲームとして大事な部分はしっかり押さえているので、なかなか楽しい1本です。みんなも遊んでクレイジーになろう!
2本目は現在400円で配信されている3DSの「リーグ オブ ヒーローズ」! これはまず、YoutubeにアップロードされているPVを見てもらいたい!
■リーグ オブ ヒーローズ (eショップ) 紹介映像
「英雄になりたいか?」から始まるナレーションがあまりにも印象に残る素晴らしい内容。もちろんこれはゲーム本編のOPでも再生されます。
ゲームは武器を使ったコンボで敵の群れをザクザクと倒し、お金を溜めて更に強い装備を買う2DのアクションRPG。ストーリーと呼べるものはほとんどなく、エンディングすらなく、ひたすら強くなる敵と果てしない戦いを続ける構成になっているのがウリです。永遠の英雄は永遠に戦い続ける運命なのか……。
立体視にも対応しているのですが、「何故そこが浮く!?」と思わずツッコミたくなる、アバンギャルドとしか表現しようがない立体っぷりに驚くこと間違いなし!
主人公と拠点の村人たちにちゃんとボイスがあるのも特徴。
「モンスターよ、俺様の登場だ!」
「何から斬ろう…?」
「俺は…以前お前のような冒険家だったが、頭を斧でやられてな…」
「そこの若いのぉ~こっちに来い~!」
などのステキなセリフが、じつに味のあるボイスで再生されます。膝に矢を受けて引退するのはもう古い! これからは頭に斧を受けて引退だ! 冒険家じゃなくて人生そのものから引退することになりそうだがなっ!
ゲーム自体は「永遠に楽しめるゲーム」と「永遠に終わらないゲーム」の間には、絶対に越えられない壁があるということを骨の髄まで教えてくれる感じなので、英雄になりたい人にだけオススメです!
あ、でもどっかの弁護士が「英雄ってのはさ、英雄になろうとした瞬間に失格なのよ」とか言ってたから……。英雄になりたい人は買わない方が良いかもしれませんね。
3本目は3DSの『9-in-1 アーケードコレクション』! 現在は150円で発売されているミニゲーム集で、収録タイトルはなんと9本。150円で9本のゲームが遊べてしまうのです!
ここ数年で「レトロ風」をウリにしたゲームが機種問わず一気に増えました。ストアを開けばドットで描かれたアイコンがズラリと並び、説明文にも懐かしさに訴えかけた売り文句が書かれています。
しかし、昔からゲームを遊んでいるとどうしても「こんなゲームはレトロ風とは呼べない」と言いたくなる瞬間がやってくるもの。ドット表現が違う、音色が違う、演出が違う。全然懐かしさがない! 巷に溢れる「エセ」レトロ風ゲームが許せない!
そんな貴方に心の底からオススメしたいのが、この『9-in-1アーケードコレクション』です。
本作もご多分に漏れず80年台から90年台をゲームで過ごした世代に向けた売り文句を掲げているのですが、内容は「一体どこの並行世界のレトロゲームなんだ?!」と言いたくなる要素が満載! これを一度遊べば、大抵のレトロ風ゲームには寛大な心を持って接することが出来るでしょう!
収録ゲームは同じ色の幽霊を並べて消していく落ち物パズルの『幽霊の籠』や、ハトと戦いながら公園を走って小包を届ける『スペシャルデリバリー』、元の時代に帰りたい古代人を助けるためにタイムマシンを起動させる(なんだそれは)『ボックスロジック』に、宇宙船を着陸地帯まで導く『パーフェクトランディング』などなど、様々なジャンルのものを収録。
誰もが一度はどこかで見たようなゲームを、穏やかじゃない雰囲気に改変したような作品群!
個人的に推したいのはこの『忍者モンキー』ですね。画面を横切る敵を次々に手裏剣で叩き落していく固定画面のシューティング。淡々としていますが、たまに鳴り響く雷のSEが妙にリアル。
そしてこの「敵」であることがあまりにも分かりやすいドットが神。
敵を一定数以上倒せばステージクリアなのですが、敵の残り人数カウントが「鬼畜」という表示なのがまた強烈! やはり忍者は容赦ない。ドーモ。キチク=サン。ニンジャモンキーです。
そしてこちらの『もつれたスペース』などは、往年の名作である『アステロイド』をベクタースキャン風にしたような雰囲気で、グラフィック含めて割とイイ感じだったり。こういう作品もあるところがなんだか憎めない。色んな意味で150円という値段分の元は取れる、コストパフォーマンスに優れた1本です。
4本目は現在500円で配信されている3DSの『小悪魔ココトの宇宙人くずし』。アクションゲームとブロックくずしを融合させた内容で、主人公である小悪魔ココトを操作し、盾で宇宙人の弾を跳ね返して撃墜していくゲームです。テヨンジャパン、アッセンブル!
敵の宇宙人はバンバン弾を撃ってきますが、小悪魔ココトはジャンプを交えた軽快な挙動ですべての弾を反射可能。敵が3発撃ってきたらその3発跳ね返し、敵を一気に破壊する! このまさにアクションゲームとブロックくずしの融合と言えるスピード感と爽快感が本作最大のウリです。
アイテムを取れば跳ね返した弾が分裂したり、爆弾になったり、電撃になったりと派手な攻撃も可能。ド派手な攻撃で宇宙人どもを全滅させてやろう! なんて野蛮なゲームなんだ…!
ステージごとにやり込み要素が用意されていますし、各エリアの最後には巨大ボスが登場します。ちょいちょい3Dのムービーが挟まったりもする豪華な作り。じつは本作、海外では玩具付きのパッケージソフトとして販売されているので、500円のダウンロード専用ソフトとしては破格の内容となっているのです。テヨンジャパンから発売されたDLゲームの中でもトップクラスに面白い見逃せない逸品。
最後となる5本目は800円で配信されているWiiUの『ゾンビディフェンス』。押し寄せてくるゾンビを倒すために部隊を指揮するタワーディフェンスゲームです。
様々なユニットを配置し、ゾンビを倒し、お金が貯まったらパワーアップして次のターンに備える。分かりやすいゲームですが、その最大の特徴はキャラの移動が可能な点で、押し寄せるゾンビを重火器で倒しつつ、危ないと思ったら後退。常に動き回り、ゾンビと距離を取りつつ戦うところが実にゾンビ映画っぽいノリ。
ユニットの豊富さも面白いところで、拳銃を装備した保安官から始まって、火炎瓶を装備したゲリラ部隊、強力な武装をした海兵隊、射程距離の長いスナイパー、肉を投げてゾンビの気をそらすコック、火炎放射器、無人機関銃などじつに多彩。マスクを被ってチェーンソーでゾンビを蹴散らすチェーンソー男なんてユニットまでいます。別の敵じゃねーか!
ゲームを進めれば空爆攻撃も使用可能になったり、とにかく血沸き肉躍る要素に溢れているのがステキ。実際やってみると結構地味なタイトルではあるのですが、一度始めるとなかなか辞め時が見つからないゲームです。男のロマンを武器にして、数十体、数百体と押し寄せるゾンビを殲滅せよ!