【スパイ vs スパイ】「やればやるほどやれやれだぜ的な何か」【ゲームコレクター・酒缶のツミとバツコラム:第10戦】
どうも、酒缶です! ゲームコレクターの酒缶です! 「ゲームコレクター・酒缶が積みゲー討伐するってよ(略称:ツミとバツ)」、略して「ゲームコレクター・酒缶のツミとバツコラム」の始まりです。
第7回目のコラムはコチラ→「舛添要一 朝までファミコン」
第8回目のコラムはコチラ→「カラテカ」
第9回目のコラムはコチラ→「千代の富士の大銀杏」
Nintendo Switchが発表されたときから疑問に思っていたことがあるんですよ。ガッツリと遊ぶゲームの時にはグリップやモニターに取り付けて1つのコントローラのようになる、あの左右一対のコントローラはジョイコンという名称なのですが、それならばユージコンもあるはずじゃないですか? そっくりだけとちょっと違うんだから、両方ともJOYだなんて納得がいかないユージが世の中にたくさんいると思うんですよ(※編注:たしかに、1人くらいはそんなユージさんがいるかもしれない……)。

最新ゲーム機の発売時期はいろいろとゴチャゴチャする時期でもあるので、そこらへん、少しは気を使ってもらいたいんですよね。
そういえば、思い出しましたよ。そっくりなヤツらが揉めていたあの夜のコトを……。
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あれはそう、ゲーム界の大元締めの□ンテンドウが新型ゲーム機の開発に成功した頃の話。その新型ゲーム機の設計図を盗もうとした男がいるんですよ。
なぁにぃ~、やっちまったな。ケムコは黙って、産業スパイ。▽ムコは黙って、産業スパイ。
などとクールにポコポコとスパイを送り込んでいいわけがありません。しかし、ゲームメーカーのケムコはヘッケル、▽ムコはジャッケルというスパイを送り込んでしまったのです。これはモチついてはいられませんよ。本当に由々しき事態です。「vs」を「ブイエス」と読むか「バーサス」と読むかで揉めていたら、実は「アンド」と読むことが判明するくらいの由々しき事態ですよ。ということで、今回は似たもの同士の2人が戦う『スパイ vs スパイ(スパイ アンド スパイ)』というゲームのお話しをします。
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我々は偶然、ヘッケルとジャッケルが□ンテンドウに忍び込んだ様子を撮影した映像を押さえることができました。監視カメラを見てみると、上段には白いジャケットのヘッケル、下段には黒いジャケットのジャッケルが映っています。
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ヘッケルもジャッケルも相当優秀に違いありません。侵入経路が判明しないほど、鮮やかに部屋の中に入っていましたから。
あれっ? 上画面の調子がおかしいぞ。おっと、下段のカメラを見ると、二人が激しくバトルをしているのを確認できました。
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どうやら後から部屋に入った方のカメラは後を追わないようですね。とりあえず、経緯を見守っていると、辛くもジャッケルが勝利したようです。
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プロフェッショナルゆえなのでしょうか。パワーがなくなった方が持ち時間を30秒減らし、しばらく活動を停止しています。正々堂々とした心構え、青春を謳歌している学生のようです。きっと彼らにとっての甘酸っぱい青春なのでしょう。
ジャッケルはどうやら棚に隠されていたカバンを手に入れたようです。やはり沢山のモノを持ち運ぶためには入れモノが必要ですよね。スパイは繊細なので1度に1つのモノしか持てません。きっと両手が塞がると緊急時に対処できないからなのかな。
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ジャッケルは、タンスからお金、棚から設計図を、順調に手に入れていきます。あっ、活動を再開したヘッケルがまたもジャッケルの部屋に入ってきて乱闘が始まりました。乱闘というよりは小競り合いといった感じでしょうか。ちまちました攻撃なので、お互い少しずつしか体力が減りません。そして……えっ? どうやらダブルノックアウトのようです。
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彼らはもしかしてこの監視カメラで見ている我々ギャラリーのことを知っているのでしょうか? 続編は南国が舞台だったため、3作目はV3になったりしなかったのでしょうか? 色々と物議を醸して論破されそうな展開ですが、ともかく休憩後の活躍を期待しましょう。
改めて、ボクシングならばコーナーポストとも呼ぶべきスタート地点の部屋に戻された二人。早速ジャッケルがカギを手に入れて、ヘッケルはカサを手に入れたようです。そして、ジャッケルはドアに何かを仕掛けて……。
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ジャッケルは部屋を移ると今度は机の中にあるパスポートを手に入れました。さらに小棚から先ほどダウンした際に失っていたカバンとその中身も入手したようですね。さっきからずっとジャッケルしか仕事をしていないように見えるのは気のせいでしょうか? ヘッケルはいまだにカサをさして遊んでいますし……おっと、再びヘッケルがジャッケルのいる部屋に入ってきました。
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またしても小競り合いです。しかし、今度はジャッケルが油断していたようで、ヘッケルが有利に展開して勝利しました。
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これで形勢逆転。あとはカギだけです。復活したジャッケルの活躍を期待したいところですが、先ほど自分がドアに仕掛けたバケツを豪快にひっくり返して、中の液体を浴びてしまいました!
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バカですね、ジャッケルは。さっきまでの優秀に見えたジャッケルはどこに行ってしまったのでしょうか? またしても休憩に入ってしまったジャッケルを横目に、額縁に隠されたカギをゲットしたヘッケルは、颯爽と脱出してしまいました。
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この一部始終について調べてみたところ、どうやらヘッケルは外部の人間の指示に従って動いていて、ジャッケルはコンピュータのAIによって動かされていたという分析結果が出ています(編注:いや、ヘッケルを操作していたのは酒缶さんでしょ!! 笑)。
その後の追跡調査により、ヘッケルとジャッケルが侵入した建物は8つあり、それぞれ最新ゲーム機の設計図が盗まれていたことがわかりました。このゲームは8人プレイが可能だから、設計図が8部用意されていたのでしょうか? その真相は闇から闇へと葬られて一生把握できないことが判明していますが、残された映像の中にヘッケルとジャッケルの特徴的な駆け引きがいくつかあったため、これから紹介していきましょう。
先ほどはへなちょこな殴り合いをしていたバトルですが、どこかの部屋に隠されているナイフや棒を見つけると、俄然有利になります。どちらが強いかは、考えなくてもわかりますよね。
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また、彼らが常時所持しているワナは、ダイナマイト、スプリング、バケツ、時限バクダンの4種類も存在します。あの細身の体で盗み出すモノを1つずつしか持てないのに、どこに隠し持っていたかはこの際不問にしておきましょう。
ダイナマイトは家具に対して仕掛けられるワナのようです。
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ダイナマイトが仕掛けられた家具をうっかり動かしてしまうと……。
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いやー、恐いですね。しかし、防火用具入れの中にある白バケツがあればダイナマイトは無事回避できるようですね。
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手持ちのワナのバケツでは回避できないのでしょうか? そんな疑問はバケツの液体を掛けられたと思って、キレイさっぱり忘れてください。
スプリングも家具に対して仕掛けられるワナのようです。
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スプリングが仕掛けられた家具をうっかり動かしてしまうと……。
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豪快に吹っ飛んでしまい、壁に打ち付けられてしまいます。いやー、どんな仕掛けなんでしょうか? ちなみに、工具箱の中にあるペンチを持っていれば、スプリングを回避することができます。
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続いて得体のしれないバケツのワナは、ドアに対して仕掛けることができます。
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バケツの仕掛けられたドアを開けてしまうと、中の液体を浴びてしまい、一気にダウンです。
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きっと、とんでもない何かが入っていたのでしょう。このバケツはカサで回避できます。
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ひとまず、閉じているドアを開けるときは警戒しておいた方がよさそうですね。意図的にドアを閉じておくのも、何かあると思わせるために結構有効かもしれません。
そして、時限バクダンは部屋に対して仕掛けるようになっています。
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時限バクダンを仕掛けられた部屋に入ると、ヘッケルやジャッケルの顔が真っ青になり、2秒以内に部屋から脱出しないと爆発に巻き込まれてしまいます。
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いずれのワナもお互いが仕掛けることができ、お互いが回避することもできるのですが、一番大事なのは「仕掛けた本人もそのワナに引っ掛かってしまう」ってことを常に意識しておくことです。やみくもにワナを仕掛けると、自分がそのワナに引っ掛かっちゃうんですね。
対人プレイが面白いゲームを一人プレイで楽しむときに一番悩ましいのはCOMの能力。その点で、『スパイ vs スパイ』は対人プレイと対COMのプレイとで戦略がだいぶ変わってきます。
対COMの場合、一番の必勝法はCOMの自爆を待つプレイになります。自分のワナに一番引っ掛かってしまうのは、実はCOMなんですよ。自爆してくれれば勝手に持ちタイムが減りますし、そのままCOMだけタイムアップになって悠々自適にアイテム探しをできるようになりますし。
それゆえに、特に何かをするわけではなく、プレイヤーはCOMの動きを若干気にしつつも、武器とカバンを入手して、時々時限バクダンを仕掛ける程度の攻撃で十分。偶然同じ部屋にCOMが入ってきたら、武器を使ってバトルを挑むだけ。COMがどこに何を仕掛けたかはうっすらとCOMの画面を見ている程度で問題ありません。どうせ、どの部屋で起きていることかはすぐには把握できませんし。
先ほどプレイしたのは一番簡単のレベル1のため、1フロアで部屋のつながりもシンプルでしたけど、一番難関となるレベル8になると2フロアあり、1Fと2Fを行ったり来たりしながら攻略するような状況になります。部屋が増えると位置関係なんて容易に覚えていられないでしょ? でも、COMも同じミスをしてくるから、実は堅実にプレイすると対COM戦は余裕で勝てちゃうのです。
それぞれのワナの回避方法を説明しましたけど、実際のところその回避アイテムを探しに行く間にワナに引っ掛かる可能性もあるので、ワナを気にしすぎちゃうのも考えモノなんですよ。
そういえば、1Fの階段がある部屋に時限バクダンを置くと……いや、何でもないです。

ちなみに、いつでも自分がいるフロアのマップを確認することができるのですが、その内容はお互いが共有できる情報になっています。
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中が緑で外枠が白い四角はそのまま部屋を表しています。緑の中側が白い部屋はヘッケルが、黒い部屋はジャッケルがいる部屋です。そして、真ん中の水色がその部屋に何かが隠れている印で、オレンジはその部屋に何かが仕掛けられていることを表します。
つまりは、相手がマップを開いたときには自分の画面では行動をしつつも、相手の画面を見て位置関係を把握しておくだけで、かなり有利に戦うことができます。但し、ドアの情報は一切ないため、飛行機のシルエットが描かれているドアを発見したら、場所をしっかりと把握しておきましょう。
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ちなみにこのゲームはいつプレイしても部屋やモノの初期状態が変わりません。そのため、それゆえ対人プレイをする上での最大の攻略法は繰り返しプレイして位置関係をすべて把握することにあります。しかし、それだと不公平感が半端ないので、対人プレイをする際にはマップの配置をあまり知らない人同士でプレイするほうがよりいっそう楽しめます。
そんなわけで、『スパイ vs スパイ』をプレイした気になりたければ、以下の3点を記憶しておきましょう。
1.大事なのはワナではなく出口の位置とナイフとカバン
2.相手の画面は情報の宝庫
3.COMは勝手に自爆するので最後に勝てれば何でもよい

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この手のゲームは二人で対戦プレイをしてこそ、本当の面白さが理解できるというモノ。ジンテンドウの新型ディスクシステムの設計図を盗み出すケムコのヘッケルとトムコのジャッケルは対等の関係であった方が面白いので、Nintendo Switchも色違いのジョイコンとユージコンで対等に仲良く遊びま……えっ? マジでユージコンは発売されないんですか??
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さて、次はどの積みゲーを討伐しようかな。
第1回目のコラムはコチラ→『ポケモンとピカチュウ』
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テキスト:酒缶(Sakekan) 15,000本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲーム業界内にこっそり生息中。関わったタイトルは『ダンジョンRPG ピクダン2』、『謎解きメイズからの脱出』など。

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