そんなどこかで読んだことがあるような……ないようなあるような体裁で突然お送りすることになってしまった「SIMPLEシリーズ」コラム。さて、今回紹介されるゲームは?
第13回目のコラムはコチラ→『SIMPLE1500シリーズ Vol.92 THE 登山RPG~銀嶺の覇者~』
第14回目のコラムはコチラ→『SIMPLE2000シリーズ Ultimat Vol.7 最強! 白バイキング ~SECURITY POLICE~』
第15回目のコラムはコチラ→『SIMPLE1500シリーズ Vol.52 THE プロレス2』
■すべての悩みは「SIMPLEシリーズ」から学ぶイロハで解決できる?
バターム!(ドアを開ける音)
──カワチさん! さっきタンスのカドにぶつけた小指がすごく痛くて憂鬱っていう僕の悩みを聞いて欲しいんですが!! ……って、あれ?
ラー油:やあ、いらっしゃい(ラー油瓶を拭きながら)。
──あの、ここって
「ギャルゲーBAR☆カワチ」じゃないんですか? ギャルゲーマスターのカワチさんが、迷える子羊たちの悩みをギャルゲートークでバシッと解決する、シシララTVの人気ギャルゲーコラムのつもりで来たんですが………。
ラー油:BARってとこは間違っちゃいないが、ここは「シンプルBAR」だ。取り扱っているのはディースリー・パブリッシャーから発売されている「SIMPLEシリーズ」のみだぜ。俺はマスターのラー油だ。よろしく。ま、座ってくれよ。
──ええ? 「ギャルゲーBAR」がよかったんですけど……。
ラー油:カワチさんに許可は取っているから、苦情はカワチさんに直接言ってもらえるか。
──なんでカワチさんのせいになってるんですか。
ラー油:じゃあアウチさんに送ってほしい。
──『逆転裁判』じゃないですか。この件、法廷に持ち込んだら負けるのラー油さんですよ? 紛らわしいし、僕はギャルゲーを求めて来たんだし!
ラー油:そこは心配しなくていい。「SIMPLEシリーズ」はギャルゲーの層が非常に厚いからキミにピッタリなソフトもあるさ。
──「SIMPLEシリーズ」のギャルゲーって言われると、どうしても安っぽいイメージがありますけど、そんなことはないんですよね?
ラー油:は、はっきり言うね……まあ、そういうものもなくはないから「安っぽくはない!」と断言はできないのは確かなのだが、全部が全部そういうわけではなく……。
──なんでそんな歯切れ悪いんですか!? 「シンプルBAR」なら自信を持って言い切ってくださいよ。
ラー油:うむ! 「SIMPLEシリーズ」はギャルゲーだけに絞ってみても、オーソドックスなアドベンチャーゲームから恋愛シミュレーションRPG、PCからの良質な移植作品など様々なタイトルがあってな。あの『ファーストKiss☆物語』のスタッフが参加している『SIMPLE1500シリーズ Vol.71 THE 恋愛シミュレーション2~ふれあい~』なんて作品もあったりするし、移植作だが豪華声優陣とシナリオが光る『SIMPLE1500シリーズ Vol.81 THE 恋愛アドベンチャー~おかえりっ!~」もイチオシだ。ここら辺はとても1500円とは思えないクオリティだぞ。
──「SIMPLEシリーズ」とギャルゲーってあんまりイメージが結びつかないんですけど、色々出てたんですね。
ラー油:一作目である『SIMPLE1500シリーズ Vol.1 THE 麻雀』のメガヒットから始まった「SIMPLEシリーズ」だが、定番タイトルはすぐにネタ切れしてしまった。様々なジャンルを模索する中で持ち上がった企画が“1500円のギャルゲー”。当時のディースリー・パブリッシャー社内では反対もあったそうだが、発売された『SIMPLE1500シリーズ Vol.36 THE 恋愛シミュレーション ~夏色セレブレーション~』がスマッシュヒットを記録した。これをきっかけに、枠にとらわれない弾けたラインナップが増えていったんだな。
有名な『THE 地球防衛軍』シリーズや『THE お姉チャンバラ』シリーズなんかも、ある意味ではその延長線上にあると言えるし、「SIMPLEシリーズ」を語るうえでギャルゲーというジャンルは切っても切れない存在なんだよ。そういうわけだから、キミの悩みもドンと来いだ! 俺に話を聞いて欲しいんだろ? ここはいったん落ち着いて、さあ、どうぞ!
──は、はい。えーと、あれ? 僕の悩みってなんだっけ……昨日の朝ごはんが思い出せないとかだったかな……とにかく悩んでいるのでよろしくお願いします!
ラー油:こりゃ随分とフワッとした注文が来たもんだ。まあ、そもそも自分自身が何に悩んでいるのか自分でも分からない、分からないけど胸や頭がスッキリしない。それで苦しんでるなんてヤツは珍しくないからな。今回はこいつを遊んでもらおう(スッ)。